濡れないダイヤモンド(つづき)

前回の記事「濡れないダイヤモンド」でダイヤモンドは水にぬれず、油になじむ、そして、油になじむことが手で触ると曇る(輝きを失う)原因ともなり、それを中性洗剤で洗うともとに戻るというお話をしました。

このお話には続きがあります。

確かに中性洗剤で洗うと油による汚れは落ち、きれいなダイヤモンドになります。しかし、この状態で前回同様の水滴を垂らす実験をすると全く水がのりません。ダイヤモンドからすぐに水がこぼれ落ちてしまうのです。水をはじくはずのダイヤモンドはそうならないのです。

なんで??

これには中性洗剤に含まれる「界面活性剤」という成分が関係あるようです。

難しそうな名前ですが、要は水と油を混ぜ合わせる性質が含まれているのです。このために油汚れが落ちるわけですが、同時に水にもなじむためダイヤモンドの特性である水をはじく性質が表面的にはなくなってしまうのです。

ダイヤモンドをダイヤモンドのまま楽しむ。もとの濡れないダイヤモンドに戻すためにはどうすればいいでしょうか?実は結構単純なことで、超音波洗浄機で洗浄すると界面活性剤も落ちるようでもとの濡れないダイヤモンドに戻ります。手で触って汚れたかな?と思ったダイヤモンドをもとに戻したいときは、中性洗剤→超音波洗浄機で洗うという順序がよさそうです。

ANOTHER DIAMOND ブランドマネージャー 北川大輔