刺さらない

お客様に弊社のダイヤモンド研磨工場をご案内する機会が多くあります。

先日、お客様と「本物のダイヤモンドを見分ける方法」という話題になりました。

ダイヤモンドを冷蔵庫に入れておいて、外気に触れたときにさっと曇りがとれると本物のダイヤモンド

これはダイヤモンドの高い熱伝導率を利用した有名な判別方法のひとつです。

しかし、そのときどういうわけかうちの職人はトンカチでダイヤモンドをたたき割って、その破片を指でこすりだしたのです。

そして、

「ほら、指にささらないのがダイヤモンド」

というのです。

驚きました。

ガラスであれば先が鋭利ですぐに指に刺さってしまい危険であることはわかるのですが、ダイヤモンドが刺さらないことは知りませんでした。

(写真)粉々になったダイヤモンド(1枚目、2枚目) 粉々になったガラス(3枚目)

ダイヤモンドは劈開面といって、ある一定方向に対してまっすぐ割れる性質をもっています。

一方ガラスそのような性質をもっていません。

上記写真の粉々になったダイヤモンドを指でこするとシャリシャリとした音であり、感覚です。

まさかダイヤモンドをたたき割って本物かどうかを調べるなんて本末転倒な話ではありますが、作業中に欠けたり、割れたりするダイヤモンドを肌感覚で知っているからこそのうちの職人の発見です。

興味のあるもの、好きなものは自分でどんどん発見していくものだと改めて思うのです。

ANOTHER DIAMOND ブランドマネージャー 北川大輔